ぼくじょう日記

てらお牧場に起こる出来事を書きつらねていきます。

この間の政治家との対話から

「選挙フェス香川」さんにお世話になり、今回はいろいろな地元政治家さんたちの意見をうかがえる機会ができたことは本当に良かったと思います。感じたことをいくつかとてもかいつまんで。

安全保障論について

思いやり予算地位協定などを通じて米軍との関係が問題になることがあります。そのとき、では日米安保体制を否定するのか? 一方では、沖縄の痛みを理解しないのか? という話になって水掛け論になりがちなのはちょっと。日米安保体制や自衛隊の存在を前提にして、なぜオスプレイなのか、なぜ辺野古なのか、という問いに対して、安全保障の論理でその合理性を検討するような議論もしたかったですね。沖縄に痛みを押し付けるに足るだけの合理性があるのか? という問題を、軍事的合理性の中で検討する必要があるのだと思います。

平和外交について

安保法制などの軍事的な議論に偏重している。平和外交をこそ進めるべき。というある候補のお考えはよくわかりました。北東アジア平和協力構想というプランも魅力的だと思います。ただ、あとで良く考えてみると、じゃあ外交と双璧であるべき、軍事的備えに関する検討はどのように考えているのか、ということに関する議論まで行かなかったのは残念でした。護憲派のほうも自衛隊の存在を前提とした政策を打ち出すようになってきたことは歓迎しますが、もう一歩、どの程度の自衛隊装備を、どのような脅威を根拠に整備するべきであるかについても、見解を示してほしいです。現在の政権の政策に対する有効な投げかけにもなると思うのですが・・

税金の取り方について

すべての税金(消費税・法人税所得税など)について税率を引き下げる、という主張の候補がいたのには少し驚きましたが、基本的な対立軸は、法人税所得税最高税率部分を上げるのかどうか。というところにあるようです。僕は基本的に累進性をもうすこし再び強くすることが重要だと思っていますが、これについては二つくらい反論があるようです。一つはそれによってより直接税に頼ることになるので、税収が不安定になる。という批判です。直間比率の問題ですね。これは後で別項を立てて論じます。もう一つは、それによって企業やお金持ちが海外に逃げてしまうのでは? ということ。グローバル化の下で各国の主権よりも、多国籍企業の方が強い権力を持つに至っていることをもっと問題視するべきだと感じています。

直間比率について

間接税は税収が安定している(年による変動が少ない)ということから、間接税の割合を増やす必要がある。という主張があります。わたしにはあまり納得できないのですが、結構こういう議論は影響力があるのでしょうか? 消費税は確かに税収が非常に安定しています。景気の良しあしの影響を受けにくいようです。でも、それは逆に言うと、景気が悪くても人々が必要なものを買わなければならないので税負担を強いられているということでは? それに、景気はよくなったり悪くなったりするのだから、そこは財政が吸収して年によっては大きな赤字に、年によっては大きな黒字にしたらよいのでは? 消費税は逆進性があることから、所得再配分の機能に逆行することは明らかで、「安定する」ということで正当化することは難しいと僕は思うのですが。

核兵器保有論について

これも公約に掲げる人がいて驚きました。核保有国がそばにいるから当然。核兵器を持たなければ国家の主権を主張することもできない。ということなのでしょうが、本当でしょうか? だとすると、中国に隣接するモンゴルも、ベトナムも、タイも、ラオスも、カンボジアも、ミャンマーも、みな核保有しないといけないということになるのでは? デモ実際にはこれらの国も、それぞれ中国とも渡り合っているじゃないですか。核を持たなければ震え上がって何も言えない、というのは、なんともおかしい。どうして日本だけこういう弱腰になっちゃうのでしょう??